エクセルの要諦は3つ 「入力しない、集中しない、難しくしない」

エクセルの要諦は3つ 「入力しない、集中しない、難しくしない」

前項で、エクセルを使う目的は「できるだけ楽に、正確な数値を出して、的確に伝える」こと、と説明しました。

エクセルの目的は3つ ~楽・正確・的確~ 何のためにエクセルを使うのか
現在の「お役所」(に限らずあらゆる業種)では、デスクワークにエクセルは欠かせません。おそらく、ほとんどの人が毎日エクセルを一度は開いているでしょう。では、なぜ、エクセルを使うのでしょうか?エクセルを使う「目的」は何でしょうか?当り前のことではありますが、改めて考えてみると、それは以下に集…




その目的を実現するため重要なのは、以下の3つ「エクセルの要諦」であるとしました。

①入力しない
②集中しない
③難しくしない

今回はこれら「エクセルの要諦」についての説明です。

この3つを「完全に」しないことは困難です。
従って、それぞれの頭には「なるべく」が付きますが、エクセルを効率的に使うためには、この3の要素を頭に入れておいてください。

①なるべく入力しない
入力はミスの元です。労力の浪費でもあります。「根性」で仕事をしてはいけません。

入力(手入力)には、以下の3つの工程があります。

紙や画面を「見て」、入力する内容を「覚えて」、キーを「打つ」。

この工程には、以下のミスが発生する「おそれ」があります。
 ・見る :見間違い(例:3を6と見てしまう)
 ・覚える:覚え間違い(例:102を120と覚えてしまう)
・打つ :打ち間違い(例:4を5と打ってしまう)

ミスのおそれがあるということは、それを防ぐための努力(集中力や見直し)も必要です。
それもムダです。

そもそも、既に画面に表示されているデータ(=デジタルデータ)を、再度、手入力するのは、労力(時間と集中力)のムダでしかありません。
入力の労力のムダ、間違わないための集中力のムダ、確認のムダ。
大変、非効率です。

しかし、画面上のデータをコピーして、あるいは計算式で自動的に張り付ければ、ミスは排除でき、労力のムダもなくなります。

勿論、コピーミスや計算式の誤りが発生するおそれは残りますが、多くの数値を手入力することに比べて、断然早く、断然簡単に、断然正確です。
(コピーミスや計算式の誤りは、対策を講じることで、発生リスクを下げることが可能です。)

簡単に言えば、「二度打ちはムダ」そして、「ミスの元」なのです。

誰かが(あるいは、あなた自身が)入力したデータを、またあなたが手入力する。
そんなムダなことはありません。

あなたの労力(時間と集中力)は、もっと貴重なことに使うべきです。

そのためには、「なるべく入力しない」方法を考え、実行すべきです。

スキルがないから、あるいは覚えるのが面倒だからと、根性(時間と集中力の浪費)でやってしまうのは、誤りです。それでは生産性は上がりません。

*紙のデータは、一度は手入力が必要ですが、これも、件数次第では、スキャンする、あるいはWEB等にデジタル化されたものがないか探す、という発想も必要です。


②なるべく集中しない。
人間の集中力には限りがあります。
何かに集中すると、他への集中力が落ちます。

エクセルは、基本的に表形式で、数字と文字がたくさん出てきます。
大きな表になると、字も小さくなりがち。そして、同じようなデータが並びます。
その中から特定のものを探す、これにはかなりの集中力が必要です。
例えば・・・
空欄のセルだけを探す。
計算式が入っているセルを探す。
当番表の中から、自所属を探す。あるいは、特定の職員を探す。
特定の条件に合致するものを探す。
計算式がどうなっているか元データのセルを探す、などなど。

これを、目で見て、探すことには、多大な集中力を必要とします。
そして、その分、本来もっと集中すべきことへの集中力が失われます。

でも、エクセルをきちんと使うことで、集中力は最小化できます。
例えば・・・
空欄セルには色を付けて、見つけやすくする。
重複したデータには色を付けて、見つけやすくする。
修正したデータに色を付けて、見つけやすくする。
特定の条件に合体したデータだけを取り出す。あるいは色を付ける。
計算式の元データがどこか表示させる、などなど。

簡単に言えば、「目を凝らして探さなくても済むようにする」です。
「探す」には集中力が必要です。
ウォーリーを探すのにも、集中力が必要です。

でも、ウォーリーに、ボーダーではなく、水玉を着せてしまえばいいのです。
全身、真っ赤にしてしまえば、もっといいんです。

③なるべく難しくしない
これは、分りやすいかと思います。
言い換えれば、なるべく簡単にする、です。


簡単にすべきは・・・
入力のしやすさ
修正のしやすさ
一目でわかる理解のしやすさ などなど。

作る人も楽で、修正する人も楽で、見る人も楽になる。
そのためには、難しくしない、ことが必要です。
ただし、難しくしない=簡単にする、には工夫が必要です。
それは、簡単にはできません。頭を使います。
ただし、パターンを覚えてしまえば、そんなに難しくはありません。
このサイトでも、順次、その方法を掲載していきます。

というわけで、振り返りになりますが、
エクセルで「なるべく楽をして、正確な数値を正しく伝える」ための要諦は3つ。
①(なるべく)入力しない
②(なるべく)集中しない
③(なるべく)むずかしくしない
です。ぜひ、心に留めておいてください。







同じカテゴリー(はじめに(エクセルの要諦・心構え))の記事
QRコード
QRCODE
過去記事
最近のコメント
オーナーへメッセージ
新規投稿

新規投稿するにはログインする必要があります。会員IDをお持ちでない方はIDを取得された後に投稿できるようになります。
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 0人